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新卒で英大手製薬会社に入社し、MRと本社マーケティング部門で経験を積んだ後、2006年エムスリーに入社。2010年に大手広告代理店に転職し、プランナーとして医療系のブランディングや一般向け医療サービスのプロモーションなどに携わる。2011年4月エムスリーに復職。前職経験を活かしてコンテンツプロデューサーとしてさらにキャリアを積み、グループ会社の兼務も経験。現在はコンテンツエキスパートとして活躍。

―大貝さんは、エムスリーを一度退社し、大手広告代理店に転職されたそうですが、どういう経緯だったのですか。

製薬会社から、2006年当時まだ珍しかったeプロモーションに興味を持ってエムスリーに入社し、約4年勤めたのですが、医師以外の患者向けなどのアプローチに興味が出て、大手広告代理店に転職しました。そこで製薬会社をクライアントとして、製品が市場に出るタイミングでのブランディング施策や、患者向け、一般市民向けなど、多様なプロモーションを手がけました。そうして、やってみたいと思っていたことは、ある程度のレベルまで経験できたので、約1年でまたエムスリーに復職しました。

―エムスリーに復職することにしたのは、なぜですか。

広告代理店での仕事は楽しかったのですが、役割分担が細分化されており、自分自身の関わる部分は限定的でした。エムスリーでは裁量が与えられ、自分で考え、周りのスタッフをリードしながら進めることができていたのに比べ、物足りなかったですね。また、エムスリーではより本質的な業務に集中して、効率的、合理的に物事を進められますが、広告代理店ではコア業務以外のことで色々時間を取られることもあり、制約を感じてしまいました。
そんな時に、出先でたまたまエムスリーの当時の取締役が声をかけてくれたのです。それ自体も嬉しかったですし、近況報告する中で「エムスリーってやっぱりいいですね」といった流れで、オフィスを訪ねることになりました。すると顔見知りのメンバーたちが皆、楽しく明るく仕事をしており、そのフラットな雰囲気が改めて良いと思い、復職を決めました。

―そうして2011年に復職され、今も在籍されている理由を教えてください。

仕事において、同じことの繰り返しがありません。医療業界の環境やプロモーションに関わる規制など、どんどん変化しているので、その状況に対して色々アプローチするのは飽きることがなく、自分の性分に合っていると思いました。
また、グループ会社も増え、そこを通して患者向けの施策にも携わることができるなど、かつて私がやりたかったことが、やろうと思えばできるような環境になっていたのです。実際に兼務出向も経験しています。たとえば、エムスリーマーケティング株式会社では、現場のMRがeプロモーションを行うことを支援するためのコンテンツがどうあるべきかを一緒に企画・検討しました。

また、株式会社QLife(キューライフ)ではLINEヘルスケア関連のコンテンツプロデュースを行っており、患者向けのLINEサービスの中でどう情報を提供していくのかを、データ分析しながら仮説検証していました。この兼務については、LINEヘルスケアが立ち上がったとき個人的に興味があったこと、また、かつて転職してまでやりたかった患者向け施策を自分がリードして行ってみたいという想いがあったこと、この2つの理由から希望したのです。転職しなくてもグループ内でやりたいことが見つけられたりしますので、もう転職を考えることはないですね。

―現在担われているコンテンツエキスパートとは、どのような役割ですか。

コンテンツプロデューサーとして経験を重ねた先のキャリアパスの選択肢として、リーダーポジション以外に、コンテンツプロデュースのプロフェッショナルとして組織を牽引するポジションです。グループにおけるコンテンツの可能性を広げるような役割ですね。これまでの自身の経験もふまえて、グループ会社のメンバーや社外の方にも声をかけて、いろいろな打ち手を考えています。

たとえば、コンテンツという成果物自体は、どのような会社でも作れるものだと判断されやすいですが、データを活用したコンテンツプロデュースや、視聴医師の反応を得るインタラクティブな仕組みづくりなど、m3.comというプラットフォームでしかできない独自のコンテンツを開発していくといったことをしています。グループ会社とのシナジーをコンテンツクリエイショングループ(CCG)のビジネスに活かしたり、その逆もあるでしょう。

―m3.comやMR君以外にも、いろいろな角度から柔軟に考えていくのですね。

そうですね。「無邪気にやっていく」という言い方をしていますが、どんどん積極的に発信して、新しいサービスなどを形にしていくこともできるでしょう。
尤も、エムスリーには「自分で言ったのだから、ぜひやってみて」といったカルチャーがありますので、たとえば採用面接のときに希望を伝える、入社してから本当にそうした業務に携わらせてもらえることが多々あります。しかもそれを「信頼して任せてもらえる」というのが、エムスリーならではの醍醐味ですね。

―改めて、エムスリーやCCGの良さはどんなところだと思われますか。

メンバー同士が助け合って、お互いのやりたいことをサポートする文化がとても強いです。たとえば、リモートワーク下での社内コミュニケーションはSlackを使用することが多いのですが、ちょっとした疑問や経験例についてSlackで質問すると、すぐに多くの方から回答が集まったりします。新しい業務やタスクへのチャレンジ、兼務なども、意欲を表明すれば、かなりの確率で実現できるのではないかと思います。
また、CCGメンバーのバックグラウンドとしては、以前は製薬会社などの医療系の方が多かったですが、今は多様な人たちが集まっており、そこからの新しい発想やアイデア、業務の進め方などがどんどん更新されています。

―では、CCGを今後どんな組織にしていきたいですか。

クライアントである製薬会社から、エムスリーに相談すれば何とかなるという、絶対的な信頼を得たいですね。それは単なるマーケティングやプロモーションに留まらないかもしれません。経営課題をもコンテンツやクリエイティブで解決を図る、多様な打ち手を講じることのできるメンバーや組織を目指したいですね。
より多様なメンバーに入ってきてもらうことでも、それは達成できると思っています。経験あるメンバーのアセットに加え、新しいメンバーからのインプットでこれからも大いに進化していきます。

―最後に、この記事をご覧の方にメッセージをお願いします。

エムスリーは、いろいろな仕事ができる可能性がある場所です。入り口はeコンテンツだったとしても、どんどん幅を広げることもできるでしょう。グループ会社を含めれば、私のように患者向け施策を手がけるなど、可能性は無限大といえます。自分自身で発信、提案し、説得できる内容であれば十分実現も可能です。
また私自身、もともと製薬企業のMRでしたが、それはいわば目の前の医師と1対1の勝負でした。それをeコンテンツ、eプロモーションという、より大きなインパクトのある場を舞台として、自身の可能性を広げてきました。ですから、もし自分に自信があって腕試しをしたければ、ぜひ一度エムスリーに入ってみてと言いたいですね。チャレンジしたい人には、本当にこれ以上ない場所ですから。