Goto

2003年に新卒で外資系大手製薬会社に入社し、10年以上MRとして従事。2015年1月、エムスリーにコンテンツプロデューサーとして入社。2018年よりソリューションパートナービジネスユニット(SPBU)と兼務して、コンテンツの知識を生かした営業活動も展開している。現在コンテンツクリエイショングループ(CCG)では、自身の担当案件と並行して、チームリーダーの1人として、自チームのメンタリングを担う。

―後藤さんはMR経験を経てエムスリーに入社されていますが、転職のきっかけとエムスリーに決められた理由を教えてください。

前職ではMRを10年務め、次のキャリアプランを考えるタイミングとなっていました。目指す選択肢としては、営業課長として現場を率いていくか、本社でマーケティングの戦略や方針を担っていくかなどがあり、後者に興味がありましたが社内ではなかなかチャンスが見出せない。そこで、外部に新しいチャレンジの場を求めようと、転職を考えました。

エムスリーは人材エージェントから紹介されたのですが、医師に医療情報を伝えていくという点ではこれまでの経験を生かせるというので、まず興味を持ちました。ここでコンテンツプロデューサー(CP)に転身したのですが、それはMR時代に、自分がやったことが形として残らないことに物足りなさを感じていたからでした。毎年の営業成績は残るけれど、年度が変わると新しい目標に向けて数字を追いかけていく、というのに疲れてしまったんですね。それがCPであれば、自分で企画を立案したり、コンテンツをプロデュースするなど、成果を形にできるのが魅力的で、入社を決めました。

―そうした思いでCPになられて、期待どおりでしたか?

まず、うれしかったです。自分が企画したものが形になって世に出ていき、それに対して医師会員から反応をもらえる経験というのは、MRでは味わえなかったものでした。

同時に、エムスリーでは想像以上に個人の裁量が大きいので、自分の意思決定によってコンテンツが世の中に出されることに、怖いような感覚もありました。前職では、上司や関係各所の承認がなければ何も進められなかったわけです。エムスリーでももちろん承認プロセスはありますが、基本的には担当者である自分がいいと思ったものを進めていくので、責任の重さが違いますね。そうやって鍛えられてきました。

―そのほかに、入社してみて感じたエムスリーならではの風土や魅力を教えてください。

フラットな雰囲気と自由闊達さは、すごくあります。誰もが広い裁量を持っており、新卒入社でもすぐにお客様のフロントに立って業務に当たります。発言においては、誰が発信者であるかよりも、その内容や中身が大事にされているので、年次や社歴に関係なく、ロジックがあってメリット・デメリットも考えられて出された案であれば、前向きに受け止めてもらえます。サービスにおける新しい機能やチャレンジについての提案環境も常にオープンですね。

―現在の仕事内容を教えてください。

CCGの中でCPは担当するクライアントによって3つのチームに分かれていますが、そのひとつでチームリーダーを務めています。私のチームでは十数社を担当し、CPは私を含めて8人。その中に1年ほど前にチームリーダーに昇格した人がおり、今は2人でチームを見ています。

チームリーダーの役割としては、メンバーをフォローし、プロデュースした成果物のクオリティ向上をサポート。提案前に企画や提案書をチェックしてブラッシュアップを促したり、原稿や完成物のクオリティチェックも行います。また、複数のお客様から寄せられた意見や要望に対する対応を判断したり、案件が増えてきたときに優先順位を考えるのも、重要な役割ですね。そのほか、自分でプレイヤーとして案件を担当することもあります。私の場合は、さらにソリューションパートナービジネスユニット(SPBU)の業務と兼務もしています。

―エムスリーでは広義のマルチタスクというか、部署を超えた兼務をされている人が多いと思いますが、それにより、いろいろな視点を持つことができるのでしょうか。

そうした効果はありますね。私自身、SPBUでお客様のニーズを伺ったときに、エムスリーの既存サービスでは解けないようなものに出会ったことがあります。そのときにコンテンツに関する知見をもって、それまでになかったサービスをお客様に提案し、新たにサービス化することができました。私なりの知見をさまざまな視点から活用できる環境といえますね。ジョブローテーションでもその効果は得られると思いますが、兼務することで現在進行形でかけ合わせの効果を発揮できるのではないでしょうか。

―チームリーダーとして、転職してきた方に接する際に心がけていることはありますか。

みなさん、武器となる長所をお持ちだと思うので、基本的にはその方の良さを生かしたいと考えています。マイクロマネジメントにならず、気持ちよく仕事できるように、その方の意思を尊重し、その良さを伸ばしていけるよう、サポートすることを目指しています。

多様な持ち味の人がいて、各人がその持ち味を活かせることが、エムスリーの強さだと思うのです。CCGに限らず会社全体の行動指針のひとつに「皆をプロフェッショナルとして尊重する」というものがあります。さまざまなバックグラウンドのプロフェッショナルが集まり、それぞれの経験値が集約されて、さらに良いものが生まれているのが、エムスリーなのです。

―多様性のある職場ということになると思いますが、CPでは、どのようなバックグラウンドの人がいますか。

MRや薬剤師など、医薬品業界のバックグラウンドのある方が、ざっくり半分くらいでしょうか。そのほかに出版やマスコミ系、広告代理店、ヘルスケアや健康関連のメーカー、製造業、金融業界の出身者なども実はいるんです。医薬系の知識についてキャッチアップする努力は要しますが、いろいろなバックグラウンドの方が実際に活躍しています。

―SPBUと兼務することで得られたキャリア価値や、やりがいを教えてください。

2018年から兼務していますが、SPBUは営業としてフロントに立つ部署なので、案件を次々提案していくことが求められます。また、提案の多くがコンテンツにも関わるものになりますので、その知見を持ってお客様と議論できたり、社内で一緒にプロジェクトを進めるCPの立場や経験もふまえながらデリバリーすることができるのは、両方の部署を知っていることのメリットですね。

なお、同じお客様に対してSPBUとCCGの両方を兼ねて接することはせず、切り分けて業務を担当しています。その上で提案活動という上流部分をやることで、コンテンツとはまた違うアプローチでお客様の課題を解きに行けますし、自身の知見も広がります。それにより、CPとしてお客様と接するときにも、エムスリーが提供しているサービスの多面的な部分をふまえながらお客様と議論ができるようになるので、自分にとってプラスですし、お客様とのコミュニケーションにおいても良いように働いていると思います。

―改めて、コンテンツプロデューサーの仕事の面白さを教えてください。

面白さはまず、自分で考え、企画するのを主体的に進めていけること。そして、それを形にでき、お客様や会員医師の方々から評価やフィードバックをいただけることですね。また、各製薬会社業が開発していく新しい薬剤の、新しい知見にいろいろ触れることができるのも、非常に面白い点です。自分がかつてMR時代に関わっていた疾患領域も進化して、次の治療方法が生まれてきたりしていますが、最先端の情報に触れていけるのは非常に面白いです。CPの面白さを語りだすと、止まらなくなりますね。