Katayama

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 修士課程修了後、2005年マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社に入社。
アナリスト、アソシエイトを経て、カリフォルニア大学バークレー校にてMBAを取得。シリコンバレーに渡ったのち、DeNAグループの米国子会社にて勤務。帰国後は再びマッキンゼーに戻り、マネジャーに昇進。
2017年にエムスリーに入社。現在に至る。

―エムスリーに転職した背景をぜひ教えてください。

大学時代から考えていたのは、将来、経営人材になりたいということでした。
祖父・父と自動車ディーラーを経営していて、経営は身近なものだったことがその理由だと思います。
ただ、大学時代やシリコンバレーで起業の難しさも身をもって経験したということもありましたので、転職時には、投資会社から投資先の経営に入っていく、スタートアップの会社に経営層として入る、一定以上の規模の企業で新規ビジネスを立ち上げる、といった複数のオプションのなかで検討していました。

転職に際し色々な方と話をさせていただいた結果、「自身が経営人材として成長できるとともに、自分が本当にやりたいことを見つけた時にそれができる環境である」というのを一つの重要な判断基準にしました。

その観点で、基幹事業で利益を出し続けており、新しい事業展開にも積極的な会社を探しているなかで、エムスリーが候補に挙がってきたのです。社長の谷村がマッキンゼー卒業生ということでの関心もありましたが、最終的にエムスリーに決めたのは谷村との面談で感じた、「谷村という経営者の魅力」と「医療業界の変革に対するポテンシャルの大きさ」でした。

エムスリーの基幹事業は、製薬会社のMR(医薬情報担当者)が病院に日参して伝えてきた医薬関連情報を、インターネットを通じてより効率的・効果的に提供することです。
創業期から立ち上げた医療従事者向けポータルサイト「m3.com」は今や27万人以上の医師が会員であり、日本の医師の9割以上にリーチしています。まさに、医師が毎日見る情報源となっているのです。
これをアセットとして周辺領域にも事業を広げており、創薬における治験サポート事業から患者周りの一般向けの健康相談Q&Aサイト「Ask Doctors」や病院関連事業まで幅広く展開しており、今後も更なる事業展開を考えています。

経営人材を目指すにあたり、創業期以来18期連続増収増益で事業拡大を実現してきた谷村という経営者の魅力と、多岐にわたる医療関連事業を展開し課題解決をしていることから感じられる、医療業界に対する変革ポテンシャルを感じたことがエムスリーに決めた理由といえます。

―現在の仕事内容を教えてください。

おかげさまで複数の仕事を担当しています。ひとつは製薬会社のソリューションパートナーとしての課題解決です。
課題を見たときに、今あるサービスで「解ける」「解けそう」「解けない」の3つに分かれますが、私自身は「解けそう」なものをクライアントと戦略提携して取り組む部分に関わっています。

そのほか、「m3 data」というサービスの責任者として、エムスリーが保有しているビッグデータをどのように活用し付加価値を出して事業化するかといったテーマを担当しています。

国からもMRの生産性の低さが指摘が挙がっていたり、働き方改革により医師の労働時間の減少や病院のMR訪問規制の強化の中、医師が好きな時間に情報収集ができるデジタル媒体へのニーズはますます高まってきています。今我々が目指している姿は、全てのMRがデジタルツールを最大限活用し、非生産的な移動時間・待ち時間などを極力削減し、医師への情報提供をより生産的にすることで、医療業界全体の生産性を向上させることです。

そして、そこに向けてエムスリーがどのように貢献できるか、リードしていけるか、ということを常日頃考えています。
こうした世の中の変化や大局的な世界観を持ちながら、新たなサービスや事業の種を考えていける環境に手ごたえを感じています。

―マッキンゼーでもクライアントの問題解決をしてこられたかと思います。現在の仕事はその延長線上という感触はありますか。

経営コンサルティングとは明確に異なると感じています。コンサルティングファームでは3ヵ月、長くても半年程度のプロジェクトがメインです。
課題を解く先には、本当はその会社のミッションがあり、社会的意義にもつながっていますが、プロジェクトの期間が短いため腹の底からそれを実感できるところまで到達していませんでした。

エムスリーに転職したことで、医療業界に変革を起こすというエムスリーのミッションに中長期に携われ、世の中の課題解決によりコミットしている感じがあります。眼の前のクライアントは製薬企業ですが、その先にいる医師や患者も見据えて課題を解決しながら医療業界全体の生産性を上げていくことで、最終的には今や年間50兆円に迫る国民医療費を少しでも減すことに貢献しているという実感を得ています。

「何のために働いているのか」と今問われれば、自信を持って「医療業界に寄与している、業界の変革の一端を担っている」と言えるのが大きな違いですね。

―エムスリーに転職して以降、ご自身の成長は感じられますか?

コンサルタント時代は、目の前の企業の経営課題は解いてきましたが、
今はさらにステップアップして、業界のあるべき姿まで考えるようになりました。
それが、ワクワク感を伴っているポイントですね(笑)。

また、転職当時はそれとなく経営人材になりたいと考えていましたが、今はそれよりも「自分がどのように世の中に貢献するか、インパクトを出すか、そのために何を本当にしたいのか」を見つけることの方が重要だと思うようになってきました。そしてそれが見つかった時に自分でドライブできるという観点で、経営人材であるということが重要だと。

結果としては経営人材になるための成長を意識していますが、目的と手段がうまく整理されたという感じでしょうか。
経営人材に向けては、課題に対し、自分が所属するビジネスユニットの長ならばどう考えるか、医療業界の変革リーダーであったらならばどう考えるべきか、ということを日々妄想しながら考え、それをマネジメントにぶつけてインプットやフィードバックをもらうことを繰り返しています。

そこで描いたものを実現していくためにサステイナブルな事業運営とはどうあるべきかという観点も、谷村をはじめとするエムスリー経営陣との会議でのやり取りを通じ学んでおり、これらを短い間隔で繰り返せるマネジメントとの距離の近さというのもエムスリーで成長を加速できるひとつの理由かと思っています。
今後も更に社会課題を解き、変革を起こせるリーダーとして成長していきたいと思っています。

―経営を志すのであれば、転職先として最初からスタートアップのCxOという選択肢もあったのではないですか。


確かにスタートアップのCxOというオファーはありましたが、色々検討した結果、エムスリーという選択肢を選びました。
転職当時は経営人材になりたいという観点で見ていたのですが、その観点でも自身で事業を責任を持って推進するということに加え、そのメンターのような存在を見つけることも重要だと、色々な方との話を通じ考えるようになってきました。

スタートアップの経営者に対してはVCや投資家がメンターとして導いてくれるかもしれませんが、自身の成長に関するところでも少し述べたように、エムスリーであれば誰よりもメンターとして優れていて心強い谷村や、修羅場をくぐってきたリーダーたちの存在があります。現在に至るまで創業以来成長を続けられているのは、問題解決の積み重ねの結果だと思います。
新しいサービスを作って失敗しても、またPDCAを回してという試行錯誤を繰り返すということを愚直にやってきているからこそだと思っています。
そういう人たちが、間近でメンターになってくれるわけです。経営人材として成長するには、やはりエムスリーは最高の環境だと思います。

谷村は著書もなく、露出も少なめで一般にそのすごさが知られていないかもしれませんが、事業は創業期以来18期連続増益増収、今や従業員300名規模で時価総額1.5兆円、世界的な経済紙であるフォーブスが選ぶ世界で最も革新的な成長企業で世界第5位(日本で第1位)、投資家が選ぶ日本のベストCEOに著名な経営者を押さえインターネット企業カテゴリーで第1位に選ばれています。面接でお会いいただければ、その経営者としてのすごさが感じられるかと思います。

―最後に、メッセージをお願いします。

私自身も、転職に際してマッキンゼーの卒業生から助言していただいたのですが、それまでファクトベースでロジカル思考で仕事をしてきた方にとっては、転職先でも同様にファクトベースでロジカル思考で仕事ができる会社のほうが良いかと思います。転職時は目指すべき方向性が同じでも、それがひと段落して次のフェーズに移った際に、感覚的に意思決定がなされ、仕事の進め方も合わずにうまくいかなくなったという事例も聞きました。そういった観点で、合理的かつ建設的に仕事を進めていき、事業インパクトを創出したい人にはエムスリーはぴったりだと思います。

また、もう一つ重要な転職時の検討軸としてあると思っているのは働き方の自由度です。転職して働いていく中で面白いことを見つけても、その時の役割の関係上身動きが取れなかったということも、色々な方との話をする中で聞きました。その点でエムスリーは、ミッションに合っていてインパクトを出せるのであれば手段は問われず、自分の目の前の業務があっても、新しいチャレンジを止められることがありません。
社内制度としても、プロジェクトを組んで新規ビジネスの提案や相談ができますし、軌道に乗れば組織的に独立も可能です。

エムスリーの行動規範に「社長意識を持つ」というのがあるように、自分で考え、自分で動ける方にもっともっと来ていただき、お互いに切磋琢磨しながら成長していくとともに、医療業界の変革を一緒に担っていきたいと思っています。
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